仮定法 (Subjunctive Mood)
英語には「これ、現実の話じゃないですよ」と伝える方法があります。動詞の形を1つ古くする。それだけです。
現実: I don’t have enough money.
想像: If I had enough money, I would buy a new car.
今お金がない。でも「もしあったら」と想像している。この「もしあったら」の部分で、have → had と過去形にしています。過去の話ではなく、今の想像です。過去形にすることで「現実じゃないよ」という信号を出しているだけです。
日本語にはこの仕組みがないので、最初はちょっと不思議に感じるかもしれません。でも英語ではこうやります。
今の想像
構造は If + 過去形, 主語 + would/could/might + 動詞の原形 です。
If I had more time, I would learn piano.
(もっと時間があったら、ピアノを習うのに)
If she lived closer, we could see each other more often.
(もっと近くに住んでたら、もっと会えるのに)
If I knew the answer, I would tell you.
(答えを知ってたら、教えるんだけど)
would は「〜するのに」、could は「〜できるのに」、might は「〜かもしれないのに」くらいの感覚です。
be動詞の場合
be動詞は主語に関係なく were を使います。I were, he were, she were。
If I were you, I would apologize.
(もし私があなただったら、謝ると思う)
If she were here, she would know what to do.
(もし彼女がここにいたら、どうすればいいか分かるのに)
カジュアルな会話では “If I was…” と言う人も多いです。書く時は were にしておけば間違いないです。
過去の想像
過去に実際には起こらなかったことを想像する場合は、動詞をさらに1段階古くして had + 過去分詞 にします。
事実: I didn’t study hard. I failed the exam.
想像: If I had studied hard, I would have passed the exam.
(もしちゃんと勉強してたら、受かってたのに)
構造は If + had + 過去分詞, 主語 + would/could/might + have + 過去分詞 です。
If I had left earlier, I would have caught the train.
(もっと早く出てたら、電車に間に合ってたのに)
If we had known, we could have helped.
(知ってたら、手伝えたのに)
まとめると
| いつの想像? | 動詞の形 | |
|---|---|---|
| 今の想像 | 今こうだったら… | If + 過去形, would + 原形 |
| 過去の想像 | あの時こうだったら… | If + had + 過去分詞, would have + 過去分詞 |
文法書では「今の想像」を「仮定法過去」、「過去の想像」を「仮定法過去完了」と呼んでいます。名前がややこしいだけなので、名前は気にしなくて大丈夫です。
if 以外でも使う
wish
「〜だったらいいのに」という時に使います。仕組みは同じで、動詞を1段階古くします。
I wish I spoke French.
(フランス語が話せたらいいのに)
I wish I had studied harder.
(もっと勉強しておけばよかった)
I wish I could come to the party.
(パーティーに行けたらいいのに)
I wish you would stop talking.
(黙ってくれたらいいのに — 相手の行動を変えたい時は wish + would)
as if / as though
「まるで〜かのように」。
He talks as if he knew everything.
(彼はまるで何でも知ってるみたいに話す)
She looked as though she had seen a ghost.
(彼女はまるで幽霊を見たみたいな顔をしてた)
It’s time
It’s time we left.
(そろそろ出よう — まだ出てない)
without / otherwise
Without your help, I would have failed.
(あなたの助けがなかったら、失敗してた)
I was busy that day. Otherwise, I would have come.
(あの日は忙しかった。そうじゃなきゃ行ってた)
会話でよく出る形
仮定法は日常会話でしょっちゅう出てきます。フレーズごと覚えてしまうのが早いです。
If I were you, I would…(もし私だったら〜する)— アドバイスの定番
I wish I could…(〜できたらいいのに)
What would you do if…?(もし〜だったらどうする?)
I would rather…(どちらかと言えば〜したい)
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