英語の時制は全部で12個あります。多いと思うかもしれません。でも、よく見ると仕組みは単純です。
3つの「時間」(過去・現在・未来)と、4つの「相」(Simple・Continuous・Perfect・Perfect Continuous)の掛け算。3×4=12。これだけです。一覧表を見ると、あ、パターンなんだ、と思えるはずです。
ちなみに「相(アスペクト)」という文法用語は覚えなくていいです。この記事を読んで「ふーん、そういう組み合わせか」くらいの感覚をつかんでもらえたら十分です。細かいルールは個別の記事のほうに書いてあるので、気になるものからそっちも見てください。
12時制の一覧表
| 過去 (Past) | 現在 (Present) | 未来 (Future) | |
|---|---|---|---|
| Simple | I studied | I study | I will study |
| Continuous | I was studying | I am studying | I will be studying |
| Perfect | I had studied | I have studied | I will have studied |
| Perfect Continuous | I had been studying | I have been studying | I will have been studying |
表の上から下に行くほど動詞の形が長くなりますが、やっていることはパーツの組み合わせです。have + 過去分詞で「完了」、be + ~ingで「進行」。それだけのことです。
現在の時制群 (Present)
Present Simple(現在形)
「現在形」という名前がついていますが、「今この瞬間やっていること」を言う時制ではないです。習慣とか、事実とか、いつも変わらないことを言う時に使います。高校の時、自分はこのへんが曖昧なまま進みました。
例文:
I drink coffee every morning.(毎朝コーヒーを飲む=習慣)
The earth goes around the sun.(地球は太陽の周りを回る=事実)
She works at a hospital.(彼女は病院で働いている=半永久的な状況)
詳しくは Present Simpleの個別ページ に書いています。
Present Continuous(現在進行形)
こっちが「今まさにやっている最中」です。be動詞 + ~ingの形。一時的なことや、近い将来の確定した予定にも使います。
例文:
I‘m studying right now. Can I call you back?(今勉強中。あとでかけ直していい?)
She‘s living in Osaka for a few months.(数ヶ月だけ大阪に住んでいる=一時的)
We‘re meeting Tanaka-san tomorrow.(明日田中さんと会う予定=確定した予定)
詳しくは Present Continuousの個別ページ に書いています。
Present Perfect(現在完了形)
日本語にない考え方なので、ここでつまずく人は多いです。自分もそうでした。ざっくり言うと、「過去に起きたことが、今に影響を残している」という感覚です。have + 過去分詞の形。
例えば “I have lost my keys.” は、「鍵をなくした」という過去の出来事ではなくて、「なくした結果、今も鍵がない」という現在の状態を伝えています。ここが Past Simple(I lost my keys.)との違いです。
例文:
I‘ve been to Kyoto three times.(京都に3回行ったことがある=経験)
She‘s lost her phone.(スマホをなくした=今もない)
We‘ve lived here since 2020.(2020年からここに住んでいる=今も住んでいる)
yesterdayとかlast weekみたいに「いつ」がはっきりしている過去の表現とは一緒に使えません。そこだけ注意です。
Present Perfect Continuous(現在完了進行形)
「ずっとやり続けている」を言いたい時です。have been + ~ingの形。Present Perfectに「進行中」の感覚が加わったものと考えてください。
例文:
I‘ve been waiting for an hour.(1時間待ち続けている)
It‘s been raining all day.(一日中ずっと雨が降っている)
過去の時制群 (Past)
Past Simple(過去形)
過去に起きて、もう終わったことを言います。いちばんシンプル。動詞の過去形を使うだけ。規則動詞なら -ed をつけるし、不規則動詞はそれぞれ形が変わります。go → went、buy → bought、とか。これは覚えるしかないです。
例文:
I went to the library yesterday.(昨日図書館に行った)
She studied abroad for a year.(1年間留学した)
We didn’t see anyone at the park.(公園で誰にも会わなかった)
詳しくは Past Simpleの個別ページ に書いています。
Past Continuous(過去進行形)
過去のある時点で「やっている最中だった」ことを言います。was/were + ~ingの形。物語の背景描写とか、何かに中断された場面でよく出てきます。
例文:
I was sleeping when the phone rang.(電話が鳴った時、寝てた)
While she was cooking, he was watching TV.(彼女が料理してる間、彼はテレビ見てた)
Past Perfect(過去完了形)
過去の話をしていて、「その更に前」のことを言いたい時に使います。had + 過去分詞。日本語だと「〜していた」で済むので、なかなかピンとこないかもしれません。英語は時間の前後関係をはっきり区別したがる言語です。
例文:
When I arrived, the train had already left.(着いた時、電車はもう出た後だった)
She had never seen snow before she moved to Hokkaido.(北海道に来るまで、雪を見たことがなかった)
Past Perfect Continuous(過去完了進行形)
過去のある時点まで「ずっとやり続けていた」ことを言います。had been + ~ing。正直、日常会話ではそんなに出てこないです。出てきたらラッキーくらいの気持ちで。
例文:
I had been waiting for two hours when she finally showed up.(彼女がやっと来た時、2時間待ち続けていた)
He was tired because he had been running.(走り続けていたから疲れていた)
未来の時制群 (Future)
will と be going to
英語には、動詞の形が「未来形」に変化する仕組みはないです。代わりに助動詞willや、be going toを前に置くことで未来を表します。
この2つの違いは、ざっくり言うとこうです。
- will:その場で決めた。思いつき。「あ、やるわ」的な判断。
- be going to:前から決めていた予定。もしくは、目に見える根拠がある予測。
例文:
A: “I’m cold.” B: “I‘ll close the window.”(寒い→じゃあ閉めるね=今決めた)
I‘m going to visit my parents this weekend.(週末実家に行く予定=前から決めていた)
Look at those clouds. It‘s going to rain.(あの雲。降るね=目に見える根拠)
詳しくは Future Simple & be going toの個別ページ に書いています。
Future Continuous(未来進行形)
未来のある時点で「ちょうどやっている最中だろう」という時に使います。will be + ~ing。丁寧に予定を聞く時にも使えます。
例文:
This time tomorrow, I will be flying to London.(明日の今頃、ロンドン行きの飛行機の中だろうな)
Will you be using the car tonight?(今夜、車使う予定?=柔らかい聞き方)
Future Perfect(未来完了形)
未来のある時点までに「終わっているだろう」ということを言う時に使います。will have + 過去分詞。 “by~”(〜までに)とセットで使うことが多いです。
例文:
By next March, I will have graduated.(来年の3月までに卒業しているだろう)
She will have finished the report by 5 p.m.(5時までに報告書を仕上げているだろう)
Future Perfect Continuous(未来完了進行形)
未来のある時点で「ずっとやり続けていることになる」という時に使います。will have been + ~ing。12時制の中でいちばん出番が少ないです。存在は知っておいてください、という程度で大丈夫です。
例文:
By next month, I will have been studying Japanese for two years.(来月で日本語を2年間勉強し続けていることになる)
By the time he retires, he will have been teaching for 30 years.(定年の時には30年教え続けていることになる)
結局どうすればいいか
12個全部を同時に完璧にしようとしなくていいです。まず日常で圧倒的に使うのは、Present Simple、Past Simple、Present Continuous、Present Perfectの4つです。この4つがしっかり使えるようになったら、そこから少しずつ広げていけばいい。
文法の説明を読んで理解した気になっても、実際に使えるかは別の話です。例文を声に出して読んで、英語で日記を書いて、映画やドラマで「あ、今この時制使ったな」と気づく。その繰り返しで体に染み込んでいきます。時間はかかります。でも、それが普通です。ネイティブだってライティングで時制に迷っているのを何回も見てきています。
各時制の個別ページ
それぞれの時制をもっと詳しく知りたい場合は、以下の個別ページも参考にしてください。
- 時制 (tense) の基本的な考え方
- Present Simple(現在形)
- Present Continuous(現在進行形)
- Past Simple(過去形)
- Future Simple & be going to
参考
この記事の内容は、Michael Swan の Practical English Usage (Oxford University Press) を参考にしています。時制に関する説明が非常にわかりやすく、英語学習者にも英語教員にもおすすめです。
Swan, M. (2016). Practical English Usage (4th ed.). Oxford University Press.